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省エネ法の概要

省エネ法の概要

■省エネ法

~「省エネ法」がさらに一部改正され2010年4月に施行されました。

 省エネ法とは、エネルギーの使用の合理化に関する法律(以下;省エネ法)の略称をいい、燃料資源の効率的利用を行うため、工場、輸送、建築物および機械器具についてエネルギー消費の合理化を推進することにより、経済の発展に寄与することを目的とした法律です。

 

指定基準の改正

●工場・事業場単位から企業単位ヘ

今回の改正では、これまでの工場・事業場ごとのエネルギー管理から、企業全体での管理に変わります。したがって、企業全体(本社、工場、支店、営業所など)の年間のエネルギー使用量(原油換算値)を合計して1,500 kℓ 以上であれば、そのエネルギー使用量を企業単位で国へ届け出て、特定事業者の指定を受けなければなりません。

●特定連鎖化事業者も新たに規制の対象となり得ます。

 コンビニエンスストア等のフランチャイズチェーンも同様に事業全体でのエネルギー管理を行わなければなりません。フランチャイズチェーン本部が行っている事業について、約款等の取り決めで一定の要件を満たしており、かつ、フランチャイズ契約事業者(加盟店)を含む企業全体の年間の合計エネルギー使用量(原油換算値)が1,500 kℓ 以上であれば、フランチャイズチェーン本部がその合計エネルギー使用量を国へ届け出て、特定連鎖化事業者の指定を受けなければなりません。
 また、エネルギー管理指定工場の指定については、これまで同様に一定規模以上のエネルギーを使用する工場・事業場等は、エネルギー管理指定工場の指定を受けることとなります。

省エネ1.png

 

中長期計画書と定期報告書

特定事業者及び特定連鎖化事業者は、毎年度、判断基準に基づくエネルギー使用合理化の目標達成のための中長期計画を作成し、毎年度7月末日までに事業者の主たる事務所(本社)所在地を管轄する経済産業局及び当該事業者が設置している全ての工場等に係る事業の所管省庁に提出しなければなりません。また、翌年度の7月末日までに定期報告書も提出しなければなりません。

 

エネルギー管理統括者等の創設

 特定事業者及び特定連鎖化事業者は、エネルギー管理統括者(企業の事業経営に発言権を持つ役員クラスの者など)とエネルギー管理企画推進者(エネルギー管理統括者を実務面で補佐する者)をそれぞれ1名選任し、企業全体としてのエネルギー管理体制を推進することが義務付けられます。
  ※ エネルギー管理講習修了者又はエネルギー管理士から選任しなければなりません。

 

エネルギー使用量データの記録

 エネルギー使用量は1年度間ごとに記録する必要があります。
 下記フロー図のとおり、企業全体での年間の合計エネルギー使用量を正確に把握し、1,500 kℓ 以上であればエネルギー使用状況届出書を管轄の経済産業局へ届け出なければなりません

省エネ2.png

 

基本方針

エネルギーの使用の合理化のためにエネルギーを使用する者等が構ずべき措置に関する基本的な事項。

 

1.工場・事業場に係る措置

■事業者の努力義務・判断基準の公表

 従来の熱・電気の区分を廃止。熱と電気をー体管理し、合算した量で据切基準等を適用。

■第一種エネルギー管理指定工場
 (エネルギー使用量3、000 kℓ /年以上)

・エネルギー管理者の選任義務
      次に該当する場合はエネルギー管理員で可(第一種指定事業者)
            ・製造業、鉱業、電気供給業、ガス供給業、熱供給業以外の業種
            ・上記の業種の本社ビル等の事務所
・中長期計画の提出義務
・エネルギー使用状況等の定期報告
  →判断基準に照らし著しく不十分な場合、大臣の指示、公表、命令(罰則)

■第二種エネルギー管理指定工場
 (エネルギー使用量1,500 kℓ 以上~3,000 kℓ /年未満)

・エネルギー管理員の選任義務
・エネルギー使用状況等の定期報告
・中長期計画書の提出義務(特定事業者または特定連鎖化事業者に該当しない場合は除く)
  →判断基準に照らし著しく不+分な場合,大臣の勧告

 

2.住宅・建築物に係る指置

■大規模な建築物の省エネ措置が著しく不十分である場合の命令の導入。

■一定の中小規模の建築物(床面積の合計が300m2以上)について、省エネ措置の届出等を義務付け。
  →新築・増改築時の省エネ措置の届出・維持保全状況の報告を義務付け、著しく不十分な場合は勧告。

■登録建築物謂査機関による省エネ措置の維持保全状況に係る調査の制度化。
  →当該機関が省エネ措置の維持保全状況が判断基準に適合すると認めた特定建築物の維持保全状況の報告を免除等。

■住宅を建築し販売する住宅供給事業者(住宅事業建築主)に対し、その新築する特定住宅の省エネ性能の向上を促す措置の導入。
  →住宅事業建築主の判断基準の策定。
  →一定戸数以上を供給する住宅事業建築主について、特定住宅の性能の向上に係る国土交通大臣の勧告、公表、命令(罰則)の導入。

■建築物の設計、施工を行う者に対し、省エネ性能の向上及び当該性能の表示に関する国土交通大臣の指導・助言。

■建築物の販売又は賃貸の事業を行う者に対し、省エネ性能の表示による一般消費者への情報提供の努力義務を明示。

 

3.輸送に係る措置

■輸送事業者(貨物・旅客)
 事業者の努力義務・判断基準の公表
 特定輸送事業者(鉄道300両、トラック200台、バス200台、タクシー350台以上等)

・中長期計画の提出義務
・エネルギー使用状況等の定期報告
  →判断基準に照らし著しく不十分な場合、大臣の指示、公表、命令(罰則)

■荷主
 事業者の努力義務・判断基準の公表
 特定荷主(年間輸送量が3000万トンキロ以上)

・計画の提出義務
・委託輸送に係るエネルギー使用状況の定期報告
  →判断基準に照らし著しく不十分な場合、大臣の勧告

 

4.機械器具に係る措置

■エネルギー消費機器の製造・輸入事業者の努力義務
特定機器の指定・判断基準の公表
(トップランナー基準)

・乗用自動車、エアコン、テレビ等の省エネルギー基準。それぞれの機器において現在商品化されている機器の性能以上にすることを求める。
・新たに、液晶・プラズマTV、DVDレコーダー、重量車等を対象追加
  →性能の向上を相当程度行う必要がある場合、大臣勧告、命令(罰則)

 

特定機器(28機器)

1. 乗用目勤車 15. 石油温水機器
2. エアコンディショナー 16. 電気便座
3.

蛍光ランプのみを主光源
とする照明器具

17. 自動販売機
4. テレビジョン受信機 18. 変圧器
5. 複写機 19. ジャー炊飯器
6. 電子計算機 20. 電子レンジ
7. 磁気ディスク装置 21. DVDレコーダー
8. 貨物自動車 22. ルーティング機器
9. ビデオテープレコーダー 23. スイッチング機器
10. 電気冷蔵庫 24. 複合機
11. 電気冷凍庫 25. プリンター
12. ストーブ 26. 電気温水機器
13. ガス調理機器 27. 交流電動機
14. ガス温水機器 28. LEDランプ

 1998年度から自動車、家電製品及びガス石油機器の省エネ基準について、トップランナー方式が導入されました。トップランナー方式とは、自動車の燃費基準や電気製品等の省エネ基準を、それぞれの機器において現在商品化されている製品のうち、最も優れている機器の性能以上にするということです。
 これにより家庭等で使用される機器の効率向上・普及を図り、運輸部門や家庭部門のエネルギー消費量を抑制し、世界最高水準のエネルギー効率を実現することを目指しています。
 2014年11月現在、上記の28機器が指定されており、これらの機器を製造又は輸入する事業者はこの基準を守る必要があります。